わたしグラス越しにあなたに微笑む
本音はテーブルの下隠したまま
それがナイフか赤いグロスかわからないけれど
わたし知ってるのよみんながわたしのこと話してるの、だいたいわかってる大抵そんな風に言ってるのねって。
うんうんそうねって、はいはいやっぱりで、あ〜そうそう…って全部知ってるけど、わたし全部包み込んで、時におどけて笑ってみせる。
心の奥でゆっくりと熱がじわじわ燃える。
けど適度にクールな女が流行りだから、「ありがとうございます」って合言葉で鍵をかける。鍵は知らない、鍵は要らない、全部捨てたから。
わたしはわたしが大好きで、そのためなら世界中のことも大好きだから微笑むけど、心臓燃えたぎるマグマだから、時々腹黒いとかそんな風に見えたりもするよね、本心見えなくて底が浅く見えたりもするでしょう?けどね、本当のところは世界平和が攫って行って帰って来ないのよ。
嘘つきだとか思わないでほしいのよ
みんなあなたの本音が聞きたいとか言っておきながら、本当は話を聞いてほしいんでしょ?
ただその瞬間は本気でそうと思ってるんです
褒めるしおだてるよ、別にわたし誰のことも嫌ってないんですから。
この瞳が泣いているの、誰にも気付かせたりはしないから
わたし知ってる半世紀前から知ってる、笑ってみせる。
静かに燃える、明日はどうなるかわからないけれど、知らないけれど。