キラリと光る星
この世はまぼろし
わたしはこういうのが好きとか、こういうのを信じてるとか、こういうのが正しいとか、わたしはわたしなりの考えっていうものがそれなりにいろいろあるんだけど、声の大きいあの子はこう言うし、力の強いあの人はああ言うし、もっと有象無象の世間みたいなのはまるで形のない怨念みたいな風にいろいろいっぱい言って、わたしを惑わせてくる。
不用意にマウンティングに巻き込まれてボコボコにされたり、したくないことしたくないって言えないままいろんなものをすり減らして浪費して、後悔した後は他人の影を借りて自分で自分にお説教したり、でもそれだけじゃ足りないからやっぱり誰かを憎んでみたりして。
どこかに絶対的な何かがあるって信じて旅してみたりするけど、そんなものは絶対にどこにもなくて、いつもそれを探して彷徨ってるけどずっと帰って来れないまま、寂しくて泣いてばかりで、そんなバカやってる。
要らないものを要らないと言えなくて、欲しいものが欲しいと言えなくて、言えないんじゃなくて言えなくさせてる何か陰謀みたいなものがこの世には張り巡らされてるような気がして1回外に出てみたりするんだけど、明確に違うって言えるようなものはね、ほらやっぱり見つからなくて。
自分が言いたいことなんてわからないと言うのに、どこかで誰かを納得させたい自分がいて、でも本当はそんなのほとんど必要がないことで。
大切なことって本来シンプルで簡単なことなんだけど、実は簡単なことがいちばん難しいことなのって、それがこの世でそれが人生で。
急がば回れと誰かが言ったけど、もう最短コースで行くことにしたわ
そうやって「誰か」が言ったことなんて、必要あらんって無視して
鳶は鳶のままでいいんだから、誰にだって絶対に意味があるんだよ
絶対は世界中探し回れば非常に困難、だけど自分の中で探せばたいてい容易い
近くの景色もしっかり見れないなら、どんな場所に行ったって藁も掴めない
「誰か」とか「あの子」とか「あの人」とかはいつだってピントがぼやけてくっきり見えやしない。
絶対にきれいに縁取って見えるのは、光るのはいつだって世界中にたったひとりだけ。